喰らえ、メテオストライク!

バーテンのお姉さんの場合

 変態姉妹のおもりから逃げ出したのが先日のこと。

 割の良い仕事だからと、知り合いのバーテンに誘われて勤めたところ、籍を置いてから数週で、私を誘ったバーテンは雇い主に食い殺された。そう、なんの冗談でもなく、字面のまま、食い殺されたのだ。

 まさか長居など出来ようはずも無い。

 私は逃げ出した。

 かと思えば、本国から在日邦人へ通達された隕石衝突の知らせだ。

 これからどう身を振ろうか、悩んでいた最中の出来事だった。ああ、笑えない。まったく笑えない。けれど、笑わずには居られない。だから、私は今、最後の瞬間を愛しい彼の胸に抱かれて、迎えようとしている。

「ボブ、愛しているわ」

「ああ、俺もだ」

 私に愛を囁いてくれるボブ、なんて愛しいの。

 彼と最後を遂げられるなら、それはそれで、きっと幸せ。

 あのイカレた姉妹と一緒じゃないことが、これほどに幸せだなんて。

 色黒な彼の逞しい筋肉だけが私を癒やしてくれる。

 外のことなんて、どうでもいい。今は彼と二人、他に誰も人の居ない地下のバーで、そのソファーで、ゆっくりと最後の時を愛し合っている。アルコールに爛れた頭で、ただただ、最愛の人の体温を感じる。

 黒人最高。黒人愛してる。黒人こそ白人女性の救世主よ。

 あぁ、ボブ、なんて愛しいの、貴方という男性は。